飯田歯科ブログ

2013年9月18日 水曜日

SRPを始めるタイミングは患者さんしだい

今回の歯周病のお話は、SRPを始めるタイミングについてです。
(SRPとは歯周ポケットが深い患者様のポケットの奥を掃除する治療です。)

基本的に歯周治療を始めてSRPをしていくタイミングは、患者さん自身によるプラークコントロール(自宅でのブラッシング)状態が良好になった後と考えています。


・プラークコントロールが良好な状態とは?
プラークコントロールの目的は、炎症が生じないレベルまでプラーク量を減らすことです。
しかし、SRPに必要なレベルまでプラークコントロールが出来ているかの判断は、プラーク量だけでは分かりません。人によって炎症が起きるプラーク量や質が異なるためです。そのために「原因」のプラークではなく、「結果」の歯肉の炎症の有無を見ます。歯と歯肉の境目を軽く触り、そこから出血が見られなかった場合は、歯周ポケットの入口付近の歯肉には炎症がないことを示し、プラークコントロールが良好つまり、SRPが開始できる状態といえます。逆に出血が見られた場合はプラークコントロールがまだ不十分でSRPを開始することは出来ないということになります。


・プラークコントロール確立の必要性
歯周炎の患者さんにSRPを行うと、歯周ポケット中の細菌数が激減します。プラークコントロールが良好な状態だと改善されたまま持続され、歯周ポケットの深さも浅くなり、炎症も落ち着きます。しかし、除去した細菌は少しずつ後戻りしていき、数ヶ月後には元に戻るというデータがあります。これを防ぐために患者さん自身のプラークコントロールが重要になってくるのです。何故なら、プラークコントロールが不十分だとSRP後の細菌の後戻りがさらに早くなるといわれているからです。
プラークコントロールの不良が原因で炎症を繰り返すと歯周病菌がはびこりやすい環境になってしまいます。このため、プラークコントロールが出来ていないままSRPを行っても結果、何の意味も示さないのです。


SRPのリスク
健康な状態の歯肉にSRPを繰り返し行うと、少量ではありますが、アタッチメントロスが起こります。これを歯周炎になっている歯肉に行うともっと危険が増します。
歯周炎にSRPを行うことは歯周ポケットの細菌を減少させるので、治療効果は高いですが、同時にアタッチメントロスを起こすマイナスな面も持っています。
プラークコントロールが確立された状態でSRPを行うと、深い歯周ポケットではプラスの治療効果の方が大きいですが、浅い歯周ポケットだとアタッチメントロスを起こす可能性が大きくなるというマイナス面の方が目立ちます。
しかし、これは、あくまでプラークコントロールが確立した状態の話であり、そもそもプラークコントロールが確立されていない状態ではSRPをやってもアタッチメントロスを進行させているだけの結果になる可能性があります。プラークコントロールが不良の状態でSRPを行っても、状態が改善するどころかさらに病状を悪化させる可能性が高くなるのです。

デンタルハイジーン別冊 「歯周治療レッスンブック」より一部引用

飯田歯科の歯周病治療ページでは、図も使用してわかりやすく説明しておりますので、興味のある方は左のオレンジ文字をクリックしてご覧ください。

大阪府堺市飯田歯科 歯科衛生士チーム

投稿者 飯田歯科